« 2011年07月 | メイン | 2011年11月 »

2011年10月 アーカイブ

2011年10月15日

in the water-blue sky

南三陸町。
3月末から被災地に入り始めて、7月にようやくこの町を訪れることができた。
毎週とは言わないものの、ほぼ月に2〜3回の週末を被災地で過ごすようになってからは、
この町には毎回のように足を運んでいる。
これからもここの写真はよく出てくるだろう。
どんな風にこの町のひとが復興していくのか、恐らく何年も訪れるだろうと思う。

続きを読む "in the water-blue sky" »

2011年10月16日

half a year

震災から半年が経って、ようやく気仙沼を訪れることができた。
金曜の夜に深夜バスで東京を発ち、土曜の早朝に仙台に到着する。
しばらくはJRと代行バスを乗り継ぎ被災地を訪れていたが、
南三陸町以北はそれが難しい。

続きを読む "half a year" »

2011年10月17日

the foundation

この日は仙台市の荒浜へ。
これは別に砂の山の上に家が建っていたのではない。
家の基礎から下が波に持って行かれたのだ。

こうして被災地域を行き来すると、波の高さ、被災範囲を確認する癖がつく。
そして、どこまで逃げれば助かったのか、段々とわかるようになる。
写真の場所からだと、どこへ逃げるにも極めて厳しかっただろうと思われる。

基礎だけが残る現場を見て、確かにこれが残るうちは次に進めないなどと
考えてしまいがちになる。
でも、南三陸の被災女性の話を聞いたときに、僕はそんな考えを恥じた。
彼女は言う、

続きを読む "the foundation" »

2011年10月18日

notitle

2011年10月20日

feature

南三陸町防災センター。
今も多くのひとがここを訪れる。
花や供養の品、メッセージが所狭しと並べられる。
鉄骨だけになったスカスカの建物に、ギッシリと思いが詰まっている。

町はここをこの災害の遺構として残すことを提案するが、
遺族の心情も勘案し、取り壊しとなるそうだ。
先のことを考えるには、あまりに時間が少ない。
時間しか、傷ついたひとたちの心を癒すことができないのかもしれない。

続きを読む "feature" »

2011年10月21日

the typhoon pass

「悔しいねぇ」
「悔しいも何も、せっかく入れた機械まで水浸しだ。見てくれよ」

9月の台風が過ぎた日だった。
道路脇の排水口からこんこんと海水がわきあがってくる。
潮位が上がるだけで、水に浸かってしまう状態がそこここで起こる。

電気が来ないうちからコンテナハウスを借り、
剥き出しの基礎の上に店を出した。
電気が来たときに店には冷蔵庫、外には自販機を置いた。
嬉しそうだった。

「電気さえ来れば、もっと商品を置けるんだ」
ずっと、そう言っていたから。
一緒になって悔しがった。店の棚からパンとコーヒーを買った。
「また来るよ」
それしか言えなかった。

2011年10月23日

burned to the ground

今日は写真展を觀に福島県いわき市へ。
帰りに寄ったいわき市の久之浜。ここも津波に襲われ、町が燃えた。
初めての被災地に出会うと「ここもなのか」と気力を失いそうになる。
そして何もできない。

せめてここは何があったのか、どんなひとがどんな風に暮らしていたのかと、
思いを巡らせ、それを撮る。
それは誰にも何にも酬うものにならないし、救いもしない。
あまりに落ち込み、憔悴する。

ここはカラーでは撮れなかった。すぐにカメラのモードを切り替えた。
デジタルじゃなかったらと思うと気が遠くなるほど。

続きを読む "burned to the ground" »

2011年10月25日

the silent beach

福島県いわき市四倉海岸

2011年10月27日

a store

福島県いわき市久之浜

2011年10月31日

the silent beach #2

福島県いわき市四倉海岸

About 2011年10月

2011年10月にブログ「sometimes fine.」に投稿されたすべてのエントリーです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2011年07月です。

次のアーカイブは2011年11月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Creative Commons License
このブログは、次のライセンスで保護されています。 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス.