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2011年10月15日

in the water-blue sky

南三陸町。
3月末から被災地に入り始めて、7月にようやくこの町を訪れることができた。
毎週とは言わないものの、ほぼ月に2〜3回の週末を被災地で過ごすようになってからは、
この町には毎回のように足を運んでいる。
これからもここの写真はよく出てくるだろう。
どんな風にこの町のひとが復興していくのか、恐らく何年も訪れるだろうと思う。

実はもう既に復興は始まっている。
ごく一部のひとが自分の家があった場所の瓦礫の上にコンテナを置き、
見るからに死に物狂いで働いている。
復興、それは町に起こるものではなく、ひとに起こるものだ。
いや、ひとが起こすものだ。

僕はそのことをこの場所だけではなく、目の当たりにしている。
何年かかるかわからない「町の復興」を頼りに被災地を往来したなら、
僕はとっくに音を上げていただろうと思う。
それくらい被災地を歩き続け、ひとと向き合うには精神が減耗する。
それを救ってくれているのは立ち上がったひとたちに姿だった。

そう、僕は震災半年が経ち、被災地訪問が半年を経ち、
「寄り添う」から「向きあう」へ心を変化させていた。
「あなたにとって一番幸せな復興とはなにか」を問い、互いに考えること。
それはもちろん「今の悩み」を共に解決することでもある。
のちに語る機会もあるだろうが、脱原発の鍵もここにある。

僕が育まれてきた過程、学んできたもの、感じてきたものは、
全てここに通じていると今になって感じる。
どこでも構わない。どうか、被災地のどこかに手を差し伸べ、関心を寄せてください。
できることなら、あなたはひとりではないと、声を伝えてあげてください。

posted by daisuke-m : 2011年10月15日 18:34