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2010年02月19日

a trial work


-- Notes

仮に「光」が某かの希望であったり、可能性であったり、
喜びであったり、不確実にも未来というものを指向するものだとしたら、
光を受けてなおそれを放たないものには、一体何が宿るのだろう。
昼休みに誰もいない職場ビルの屋上で、手のひらの中の小さなカメラを見下ろし、
過剰な露光を与えることで、僕は何枚かの試みを撮影した。
結果として、その画像の中には黒く小さな自分の姿が残るだけであった。

そもそも僕自身が「光」を受け付けず、またそれを放つことのない存在だという
あまりにも自虐的かつ皮肉で新鮮な結果に多少困惑しながら、
この方法でいろいろなものを撮ってみたいと思っている。
果たしてそこには僕と同じ類いの何ものかが見えてくるのではないかと、
藁をも掴むような、はたまた願いのような感情が気持ちの中に沸き上がる。
その中で写るものこそ、僕にとっては唯唯確実な、
僕自身を繋ぎ止める「絆」なのではないか。

答えはわからない。
ただ、撮ることでしかその解を得られそうにもない。
そうして徒労に終わることも多いわけだが。

RICOH GX100 f6.0 24mm(conv. 35mm) +2EV

posted by daisuke-m : 2010年02月19日 14:39